21歳で家業の土建業「平野組」に就職して以降、一貫して建設畑を歩んできた。長年にわたって業界団体の要職に就き、労働環境の健全化などにも尽力。受章に際して「ここまで導いてくださった皆さんのおかげ」と喜びを語る。
平成22年、二代目社長の父・高義さんから平野組を継いだ。「地域に根を張り、共に歩みを進める。地域を照らすのに必要な仕事」との使命感を持つ。公共工事などのインフラ整備だけでなく、清掃活動などの社会貢献も欠かさない。
心掛けるのは建設現場の安全第一。「住民の厳しい目線を取り入れる」ことにも力を注いだ。女性や専門家によるパトロールを通じ、多角的な視点で安全・衛生上の課題を点検。「住民らの協力があって我々は成長できている」と感謝する。
紀北町内が豪雨に見舞われた平成16年の台風21号で、事務所が浸水被害を受けた。町内の建設業者が一枚岩となり、行政と協力しながら復旧対応に奔走。「災害は忘れた頃にやってくる。常日頃から備えていないと」との思いを強くした。
近年、担い手不足などで業界を取り巻く環境は厳しい。10年以上前から現場見学会を開いてきた。「若い人が興味を示すきっかけをつくっている」ことが令和4年に実を結び、「当時中学生だった子が入社してくれた」と振り返る。
住民が口にする「ありがとう」「良かった」の言葉を支えに工事を続けてきた。令和11年に創業100周年を迎える。「安全に早く良いものをつくり、まちの発展に貢献したい」。仕事への意欲は変わらない。
〈略歴〉昭和56年、平野組入社。平成22年、社長に就任。令和6年6月から県建設業協会副会長、土木委員会担当副会長などを務める。
