「キタコマツファーム」に東海農政局長賞 四日市で授賞式、豊かなむらづくり表彰 三重

【森東海農政局長(右)と堀川代表理事=四日市市北小松町で】

【四日市】農林水産省東海農政局(森重樹局長)は27日、三重県四日市市北小松町の第二公会所を訪れ、「令和5年度 豊かなむらづくり賞状授与式」を開いた。北小松地区の小規模農家で組織する「農事組合法人キタコマツファーム」(堀川宜典代表理事、52人)に東海農政局長賞を手渡した。

式典には、森東海農政局長をはじめ、国県市の農業関係者15人と同ファーム理事、関係者6人が出席した。

平成11年の基盤整備事業を契機として「北小松営農組合」を設立後、農家の高齢化などによる担い手の減少、耕作放棄地の増加などの不安から、「地域が一体となって農地を守っていく体制」を確立しようと、同18年に「農事組合法人キタコマツファーム」に移行した。

活動は、地域農業の水稲、小麦、大豆の輪作体系を整え、エコファーマーの認定を取得。また、ドローンによる病害虫防除、サトイモのたん水栽培の実証試験など新たな技術や品目の導入にも積極的に取り組んでいる。同23年には、みそ造りに取り組んでいる地域の女性グループと連携して製造部を設立し、6次産業化の取り組みも開始した。

【授与式の出席者ら=四日市市北小松町で】

さらに、「緑ゆたかな北小松をまもる会」の一員として、自治会、農家組合、長寿会、レディースクラブなどと交流し、地域の美化活動や三世代交流水田、親子芋掘り体験などにも取り組み、農業だけでなく地域全体の振興にも大きな役割を果たしていることが高く評価された。

堀川代表理事(74)は「この名誉ある賞は、諸先輩方のご苦労と周囲のご協力の成果。受賞を励みに、より一層頑張りたい」と語った。