カレンダーに世界遺産と山頭火の句書画 奈良の画塾が今年も発行

【種田山頭火の詠んだ句に絵を付けたページ】

奈良県橿原市の画塾「アトリエ崇藝庵(すうげいあん)」(戸田勝代表)は、一つのカレンダーで世界遺産の風景画と、自由律俳句で知られる俳人・種田山頭火(1882―1940年)の句書画を両方楽しめる両面アートカレンダー令和6年版を、今年も発行した。

一方をめくると世界遺産、反対側からめくると山頭火。1冊で二つ分の内容を楽しめる。崇藝庵を主宰する水彩画家・戸田勝氏が、神秘的な色彩やにじみの美しい風景画と、素朴で温かみのある句書画を描いた。同氏作の自由律俳句や紀行文なども添えている。

世界遺産と山頭火がライフワークという戸田氏。「世界遺産の表現は世界平和への願い。貧楽を友とし旅と酒と句をこよなく愛した山頭火もまた、争わない心を希求していた」と言い、「世界平和を願いつつ描かせていただいたカレンダーから平和の尊さを少しでも発信できたら誠にうれしい」としている。

戸田氏は山口県出身。全日本DM広告大賞日本郵便特別賞など受賞。NHK「山頭火 今週の一句」の絵を3年間描いた。

A4変形サイズ、32ページ、壁掛け式。1冊税込み2千円。送料は2冊まで350円、3冊以上は無料。問い合わせは同庵=電話080―1922―7282=へ。