2023年11月25日(土)

▼世界最古の法典という『ハムラビ法典』にある「目には目を、歯には歯を」は復讐公認の「同害原則の法」として知られている。イスラエルの行動はこれを地で行き、ガザ北部は瓦礫の山と化し、多くの人命が失われた

▼復讐を公認すれば「憎しみ」の連鎖が起こる。これを断ち切る方法はない。『新約聖書・マタイの福音書』は、イエスは「右の頬を打たれたら左の頬を差し出せ」と言ったと述べている。悪をもって悪に報いず、善をもって悪に報いる。これでキリスト教は愛の宗教とされたが、キリスト教徒がこれを実践した歴史はない

▼日本のメディアは国際法と人権を持ち出して平和を訴えるが、戦争はそんな奇麗事ではない。宗教戦争と識者は解説するが、ここまで戦争が繰り返されれば、もはや異教徒対立などの構図は意味がない

▼すでにハマスはガザ北部から逃走し、今後殺戮は南部に移るのは必至

▼子供を殺された親の憎しみほど深いものはない。核爆弾を背負った自爆テロだってやりかねない。はたして誰がこれを止められるだろうか?ウクライナ戦争といい、世界はいま本当の危機に直面した。