三重県、令和17年開催で調整 国民・障害者スポーツ大会

【国民スポーツ大会の県内開催に向けた考えを表明する一見知事=県議会議事堂で】

一見勝之三重県知事は22日の県議会本会議で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて県内開催を中止した国民スポーツ大会と全国障害者スポーツ大会を、令和17年に開く方向で調整を進めると表明した。来年度にも17年の開催地が内々定する見通し。

両大会は16年の沖縄県が内々定したが、17年の開催に名乗りを上げた都道府県はない。県は議会の決議などを経て、来年度にも文部科学省と日本スポーツ協会に県内開催を求める要望書を提出する方針。

一見知事は本会議の提案説明で「大会の2巡目を開催しなかったと子どもや孫の世代が言われないよう、開催に向けて検討を重ねてきた。令和17年の開催を目指し、具体的な調整を開始する」と述べた。

本会議後の記者会見では「県内でスポーツに携わる人たち、特に若い人たちに明るい気持ちになってもらいたい」と、県内開催の意義を強調。「経済効果もあり、明るい話題だと思う」と語った。

市町との調整が整ったことなどから、この時期に開催年の目標を示すことにしたと説明。「今年中に決めないと絶対に駄目だったというわけではないが、ずっと黙っておくことではない」と述べた。

また、両大会の開催にあたっては「簡素化や効率化がマスト。なるべく予算をかけないようにする」と説明。複数県での開催については、開会式や競技の配分などで「難しいところがある」と語った。

両大会をめぐっては、県が令和3年に予定していた県内開催を、新型コロナの感染拡大を受けて中止。今年8月に県スポーツ協会から早期開催の要望を受けるなどし、開催時期を検討していた。