元三重県職員ら3人送検 贈収賄事件、関係先を家宅捜索

三重県企業庁発注の水道設備工事を巡る贈収賄事件で、県警は16日、受託収賄容疑で逮捕された元県職員小野弘春容疑者(60)=松阪市川井町=ら3人を津地検に送検し、関係先を家宅捜索した。

小野容疑者のほかに送検されたのは、県伊勢農林水産事務所農地海岸保全管理課長酒德和也容疑者(57)=伊勢市黒瀬町=と、四日市市塩浜の土木工事会社「新陽工業」社長新井政智容疑者(45)=同市楠町。

小野、酒德両容疑者の送検容疑は令和3年7月ごろ、桑名市西方の水道管制水弁取り換え工事で、入札に参加するための資料作成に助言や指導する謝礼として、新井容疑者から現金を受け取る約束をした疑い。

酒德容疑者は16日正午ごろ、四日市南署から津地検に向かった。小野容疑者も同日午後1時ごろ、四日市北署を出発。2人とも報道陣の呼びかけには反応せず、下を向いたまま警察車両に乗り込んだ。

また、県警は小野容疑者が事件当時に勤務していた北勢水道事務所などを家宅捜索。北勢水道事務所では午前9時半ごろに捜査員らが立ち入り、約4時間半後に段ボール15箱分の資料約60点を運び出した。

【フードをかぶって警察車両に乗り込む小野容疑者(右)=四日市北署で】
【酒德容疑者を乗せた捜査車両=四日市南署で】