野焼きし漆仕上げ、新作陶芸70点 津で田中さん個展 三重

【作品を紹介する田中さん=津市東丸之内の松菱6階美術画廊で】

【津】三重県津市白山町の陶芸家、田中小枝さん(54)の陶展が15日、同市東丸之内の松菱六階美術画廊で始まった。野焼きで焼成し漆を施した花生けや茶わんなど新作を中心に70点を展示販売している。20日まで。

田中さんは平成8年に倉本尚氏に師事し同11年に香良洲町に築窯。現在は白山町で制作している。同所での個展は2年ぶり3回目となる。

丸みのある形に首の部分がほっそりとした花生けや土の質感が印象的な大型の土器、ふたに銀彩を施した茶入れなどを展示。野焼きで焼成し漆で仕上げる手法で、洗練された質感と野性味が共存した作品が並ぶ。

田中さんは野焼きを始めて10年といい「毎回違う発見がありまだまだやれることがある。思う景色になるよう納得いくまで焼き直した作品を見てもらえたら」と来場を呼びかけた。