中電パワーグリッドが停電復旧訓練

【復旧訓練を実施する職員=津市丸之内の中部電力パワーグリッド三重支社三重給電制御所で】

中部電力パワーグリッド三重支社は22日、津市丸之内の同社三重給電制御所で、送電線の故障による停電を復旧する「系統故障復旧訓練」を実施した。

三重給電制御所では安定した電気を届けるため、365日24時間体制で、三重支社管内の電力システムの監視・制御を行っている。今回の訓練は雷や台風が起きやすく、電力需要が増す夏に向けて、大規模停電の復旧への備えに万全を期すことを目的に実施。

訓練は、送電線である中勢亀山線に他物が接触し、新鈴鹿変電所(亀山市)が停止し、津市や鈴鹿市など約10万戸が停電。隣接する北勢変電所(四日市市)と中勢変電所(津市)から余剰電力を送電し停電復旧するケースを想定した。

訓練に参加した5人の職員は故障の状況把握や復旧対応の確認、関係先への情報伝達など本番を想定して取り組み、開始から13分で停電復旧に成功した。

今回の訓練で指揮を執った村山久敏指令制御長は「供給支障の早期解消と関係先へのスムーズな連絡ができた」と訓練を振り返り、「訓練を通じて技術の維持向上を図り、有事の場合でも早期復旧に努めていきたい」と話した。