農業の現状や新たな展開紹介 日本公庫の米山氏、三重大で講義

【講義する米山氏(奥中央)=津市栗真町屋町の三重大人文学部で】

【津】日本政策金融公庫による三重大生への講義が21日、津市栗真町屋町の同大人文学部であった。同公庫農林水産事業本部情報企画グループリーダーの米山敏生氏(53)が日本の農業の現状や新たな展開について話した。

米山氏は日本の食料自給率の推移や穀物輸入の現状などを示し「この30年で農業の担い手は大きく減ったが販売金額の大きい経営体は増えている」と指摘。自給率が低い中で農林水産物や食品の輸出が年々増加している理由を「人口減少の中、国内の生産量を維持する必要がある」などと解説した。

またコロナ後の農業として先端技術を活用したスマート農業や環境に配慮した取り組みなどを紹介した。

同公庫が講師を派遣する本年度前期全15回の「コーポレートファイナンス講座」の一環。主に担当する同公庫名古屋創業支援センターの工藤秀利所長(42)は「全講座を受け持つのは全国でも珍しい。現場の目線を踏まえた実践的な講義になっていると思う」と述べた。