ツバメ見守りで感謝状 「日本野鳥の会」が大紀町の「釣りエサ市場」に 三重

【吉﨑監事(左)から感謝状を受け取る渡邊代表=大紀町崎の釣りエサ市場で】

【度会郡】ツバメの子育てを温かく見守ったとして、三重県大紀町崎の「釣りエサ市場」(渡邊典浩代表)に19日、公益財団法人「日本野鳥の会」(東京)から感謝状が贈られた。県内の団体への贈呈は3例目。

釣りエサ市場は平成22年の創業以来、店舗入り口付近の天井などに営巣するツバメを見守り、共存を図ってきた。渡邊代表によると、巣から落ちたひなには餌を与え、巣立つまで育てているという。今年は3月中旬から巣作りが始まり、約40個を確認した。

【釣りエサ市場に作った巣で子育てをするツバメ=大紀町崎で】

近年は、餌場となる農耕地の減少などツバメが子育てできる環境が激減。そこで同会はツバメと人との共存を願い、令和元年度から巣や生息環境を見守る団体に感謝状を贈呈している。本年度は全国で27団体が選ばれた。

この日は、同会の連携団体で釣りエサ市場を推薦した「日本野鳥の会三重」(津市)の吉﨑幸一監事らが同所を訪れ、渡邊代表に感謝状を手渡した。

渡邊代表は「当たり前のことをやっているのに感謝状をもらい光栄に思う。ツバメとの共存は大事なことなので多くの人に知ってもらい、地域全体で守っていければ」と述べた。吉﨑監事は「ツバメの見守りや自然を大切にすることに賛同してくれる人を増やしたい」と話した。