2023年6月15日(木)

▼今年も、松阪署は松阪市京町のJR松阪駅前で駅利用者らにチラシ千枚を配り情報提供を求めた。県立松阪工高3年だった北山結子さんが行方不明となって26年がたつ。近年は情報提供もほとんどないという

▼これほど解決に時間がかかるとは、当初誰も思わなかった。「近くの友人の家に行く」と言って自転車で出かけたのが平成9年6月13日夜。間もなく容疑者が逮捕された。解決は近いと思われたが、証拠不十分で釈放。捜査の詰めが甘かったなどと非難された県警からは、ことあるごとに幹部から「誤認逮捕ではない」などの言葉が出て、またぞろ進展が期待されたが、結局は“誤認逮捕”を覆せないまま年月だけが過ぎていった

▼北山さんが持っていたショルダーバッグや自転車も見つかっていない。今や“闇”のレッテルさえ貼られている。翌年11月には伊勢市の出版社に勤務する編集者兼記者の辻出紀子さんが消息を絶った。この事件も、県警は容疑者を別件逮捕したが、裁判で違法な取り調べをしたことが判明し、無罪判決が出たまま、進展なし

▼それらに劣らず“闇”が深いと思うのは、昭和60年代の県伊勢土木事務所長失踪事件。出張先の尾鷲のホテルから「これから帰る」の電話を自宅にかけて、行方が分からなくなった。同事務所を巡る事件や疑惑などは発生していないが、だから消されたのではないかと土木部幹部は推測した

▼親密な関係が噂された女性が旅行支度をし、出発直前の様子で自室で病死していたことも憶測を呼んだ。海外で見かけたという情報が何年か続いたが、絶えた。