42歳でプロランナーに 伊勢の松岡さん、年齢別世界選手権V目指す 三重

【競技活動や年齢別世界選手権への思いを語る松岡さん(右)=伊勢市役所で】

【伊勢】42歳で夢のプロランナーに―。マスターズM40(40―44歳)ハーフマラソンの日本記録を持つ三重県伊勢市小俣町の松岡直希さん(42)が、地元企業らの支援を受けて、プロとして活動を始めた。2024年のマラソン年齢別世界選手権での頂点を目指す。

小学生時代から長距離走が得意だった松岡さんは、中学で陸上部に入部。陸上の強豪県立宇治山田商業高時代は、2年先輩だったアテネ五輪マラソン金メダリスト野口みずきさんとも練習を共にした。大学卒業後、体育教員となったが、競技に専念したいと30歳で退職。その後、40歳でマスターズハーフマラソンの日本記録を樹立、41歳でフルマラソン年齢別で国内歴代2位の2時間19分7秒をマークした。

来年に開催される年齢別世界選手権40―44歳クラスでの優勝を目標に掲げる中、競技活動を支援してくれる企業と出会い、4月からプロとして活動をスタートした。伊勢、鳥羽両市の5つの企業から1年間サポートを受け、高地トレーニングなどを積み、世界一を目指す。

このほど、松岡さんが市役所で鈴木健一市長に報告した。松岡さんは「プロランナーは、ずっと追い続けてきた夢。企業の名前を背負った以上責任がある。応援を力に変えて結果を出したい」と力を込めた。また、松岡さんはランナーとして活動する一方、市内で初心者でも参加できるマラソン大会を開催するなど、ランニングを通じた地域活動にも力を注ぐ。「自分の価値を高め、マラソン大会の運営や、子どもたちに夢を持つ大切さ、走る楽しさを伝える活動もできれば」と話した。