「日米友愛ノ桜」石碑を設置 津の四天王寺、すし職人・松田さんら 三重

【記念石碑を紹介する松田さん(左)と倉島住職=津市栄町1丁目の四天王寺で】

【津】三重県津市栄町1丁目の四天王寺境内に、平成29年当時の「全米さくらの女王」が植樹した桜3本がある。当時植樹を企画した津市のすし職人、松田春喜さん(73)らが今月、「日米友愛ノ桜」と記した記念石碑を設置した。

全米さくらの女王は伊勢市ゆかりの政治家尾崎行雄が東京市長時代に米国に桜の苗木を贈った縁で毎年ワシントン州で開かれる「全米さくら祭り」の中で選出され、選ばれた女王が訪日している。松田さんは長年にわたり祭りに合わせ訪米しセレモニーですしを振る舞うなど深い関わりがある。

同寺の桜は平成29年に第68代女王のレイチェル・ボーンさん来県の際に松田さんと当時の住職・倉島昌行さん(故人)の発案で山門南側の境内に植樹した3本のソメイヨシノ。コロナ禍で中止になっていた女王の来日が今年4年ぶりに再開したことから記念石碑を設置した。

幅約60センチ、高さ約80センチで、世界平和を祈り植えられた桜であることを意味する英文を添えている。倉島隆行住職(46)は「亡き先代の思いが桜に宿りいつまでもきれいな花が咲くことを祈る」と述べ、松田さんは「七年たち世界平和の大切さを一層感じる。多くの方に見に来ていただきたい」と話した。