河合正勝さんが個展 津の三重画廊、独立美術協会会友

【作品を紹介する河合さん=津市中央の三重画廊で】

【津】絵画公募団体独立美術協会会友の河合正勝さん(81)=津市神納町=の個展が31日、同市中央の三重画廊で始まった。迫力ある大小の絵画など55点を展示・販売している。6月4日まで。

河合さんは50代で本格的に絵を描き始め60歳を過ぎてから武蔵野美術大油画科を卒業した。これまでに銀座と京都で個展を開いており、県内で発表するのは今回が初めてとなる。

河合さんは「植物や昆虫など命あるものをモチーフに人間の地球上での罪深さを表現している」と話す。横長の構図でトンボの頭部を描いた「玉響(たまゆら)」やゴリラの顔をモデルに骸骨を描き装飾的な額に収めた「杞憂」、独立展出品の大作「四角い月」のほか、同協会会員の倉岡雅さん(70)の影響で面白さを知ったという人物画がある。

河合さんは「宇宙の時間から考えれば生きている時間はわずか。自分も人も虫も花も大事にしないといけない」と話し「『賞を取りたい』自分と『描きたいものを描けばいい』自分とのせめぎ合いがあったが、思うように多く描くことが一番自分の思う絵への近道という考えにたどり着いた」と心境を語った。