2019年10月18日(金)

▼「『二元代表制』への持論を展開」と西場信行県議の発言に本紙記者席。官選知事からの県政の流れの中での二元代表制の位置づけは、本人も触れたように「個人的思い」が入るのは仕方あるまい。鈴木英敬知事誕生以来、知事の方へ、代表としての比重がかかるようにようになったという認識はどうか

▼議会が県の最高議決機関であるのは地方自治法が示す通りだが、県に二元代表制なる言葉が登場したのは、個人的見解ながら北川正恭知事誕生に触発されて当時の岩名秀樹議長が提唱した印象。それまでは県の代表の名称は多く知事に冠されていた

▼以来、北川県政8年で、議会改革とともに定着したが野呂県政、特に年2回や通年議会を打ち出したことから陰りが見える。執行部側との徹底的話し合いを求める野呂昭彦知事に推され気味だった

▼原因はフェロシルト事件である。土壌の埋め戻し材としての県のリサイクル製品が東海3県に広く普及したが、猛毒の産業廃棄物だったことを県は認めざるを得なくなった。集中砲火を浴びるたび野呂知事は「これは平成13年、議員提案で出された条例に基づいたものであります」のフレーズをはさんだ

▼「RDFは県政最大の汚点」と今議会でも言う。が、当時県政最大の汚点はフェロシルト問題。大矢知の産廃を加え3大環境問題とも言われた。議会は条例を作ったが責任はみな執行部だ、という思いが野呂執行部にはあった

▼議会は強くRDF総括を求める。正副議長に議会変革を促した西場議員の思いは、ある意味よく似たフェロシルト解明も含んでいるかどうか。