2018年12月1日(土)

▼「県政運営」の質問テーマで知事三選問題を聞くのかの報道機関の問い合わせが相次いだとして、奥野英介県議が県議会で知事を苦笑させたが、指定管理者問題では「県は賢いようでどこか抜けている」という県民の声を紹介し、議場の笑いと裏腹に知事を難しい顔にさせていた

▼新装なった県営総合競技場だが、トイレに暖房もないそうだ。運営に緊張感がないのではないかとちくりちくりだったが、知事を緊張させたのは、指定管理者の県体育協会の会長就任時に、予算の執行側と受ける側のトップ兼務は「筋が通らない」と奥野議員から批判された経緯があるからだろう

▼案の定、指定管理者選定で、三社の申し入れがあったが二社が辞退し、体協だけの随意契約の形になったとして適正競争に疑問を投げかけ「知事が会長、県の部長(OB)がトップなら、他の業者はそんたくして降りる」「ゲスの勘ぐりをされない形を」

▼村木輝行国体・全国障害者スポーツ大会局長が、会長の代表理事と理事の権限を外しているので要綱を満たしているとし、一グループ入札には「指定管理者選定委員会の審議を経ている」。選定委で言及はなかったらしい。そんたくの底知れぬ広がりを連想させはする

▼奥野議員はまた、自身総務地域振興常任委所属なのに総務部長が答弁するテーマが続くことに「任期区切りのためお許しを」。ルール上の明記はないが、信義上「筋違い」で恐縮、ということだろう。要綱から逸脱していないことで正当性を主張する県に、世間の常識というものを身をもって範を示したつもりかもしれない。