<三連盟大学野球>初戦へ「役目果たす」 東海大会MVPの皇學館・出口智

【バットを振り込む皇學館大・出口智=伊勢市で】

神宮大会の切符1枚を懸けた、第22回東海地区・北陸・愛知三連盟代表王座決定戦が30日、岐阜市で開幕した。東海地区(三重、岐阜、静岡)、北陸(石川、富山、福井)、愛知の3連盟の代表6校が出場し、皇學館大(伊勢市)は31日に福井工業大との初戦を迎える。

今月16―18日、静岡市で開かれた今年度東海地区秋季選手権で優勝し、東海地区1位校としてシードされて準決勝から登場する。春、秋通じては通算4度目の東海大会制覇。プロ注目選手などはいないが、地元出身者を中心に、攻守のまとまりの良さで2022年秋以来の東海王座に返り咲いた。

3季連続の東海大会優勝を狙った中部学院大(岐阜)を接戦の末3―2で下した決勝で3番、三塁手で先発し、4打数3安打3打点の成績で大会最優秀選手賞初受賞の出口智基(4年・桑名西)も三重県の公立高校出身。中部学院大戦では、六回の先制2ラン、決勝点につながる八回の中前打と八面六臂の活躍だった。

六回2死二塁の先制機で放った右越え2ランは昨年秋の三重県リーグ戦以来、大学通算2本目の本塁打だった。初回から後輩右腕堀内優介(2年・皇學館)が無失点投球を続けており、「ランナーを帰したいという気持ちで打った。ホームランと分かったときは素直にうれしかった」と話す。

【2025年三重県リーグ秋季リーグ戦・三重大戦でそろってソロ本塁打を放った皇學館大の(左から)出口智、赤田、田邉=昨年9月、津球場で】

桑名西高時代も中軸を任されたが身長168センチと上背はなく、長打を狙うより「三振をしない」打者を目指してきた。皇學館大進学後は、「やわらかい打撃」を森本進監督らに評価され、その後、ともに打線の中核を担う田邉翔大(4年・皇學館)、赤田克海(4年・津商)らと1年の秋、上級生に混じってAチーム入りしたこともある。

実際、公式戦に出場を果たすには3年秋まで時間がかかったが、自分で課題を見つけてトレーニングに励み、三重県リーグデビューを果たした3年秋の秋季リーグ戦で打率5割超を記録し、ベストナインとリーグ首位打者賞の2冠に輝いた。

チームメートと切磋琢磨し、互いを認め合う中で、「自分が決めなければ」という、打席での余計な力みも少なくなったという。卒業後も軟式で野球を続ける予定だが、1日でも長く大学野球を続けるため、仲間を信じて、「その場で与えられた自分の役目を果たしたい」と話している。