卵かけご飯イメージの新作 鞍馬サンド5日から販売 鈴鹿・三重県内事業者連携

【県内4事業者の連携で完成した新商品「しあわせ」をPRする鈴村代表=鈴鹿市野村町の鞍馬サンドで】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市野村町のサンドイッチ専門店、鞍馬サンド(鈴村光司代表)は5日、県内事業者と連携して作った新作サンドイッチ「しあわせ」(1個770円、税込み)の販売を始める。イートイン限定。

「しあわせ」は卵かけご飯をイメージしたホットサンド。厚さ2・4センチの専用パンの中心に温泉卵、周囲を卵サラダで囲い、トッピングのバジルソースが彩りを添える。別添えのたれは好みでかけ、トーストしたもう1枚のパンで挟む。具材がこぼれないよう、バーガー袋に入れて食べる。

鈴村代表(53)は、農林水産省の地域食品産業連携プロジェクトと県が主宰する「みえフードイノベーション・ネットワーク」を通じて知り合った同市上田町の養鶏業エッグハウス川北(川北貞男社長)、玉城町の醤油(しょうゆ)醸造元西村商店(西村真実社長)、亀山市の料理代行サービスメルシー(北村光穂代表)と連携。

それぞれの生産物や技術を生かし、意見を出し合って昨年10月から約半年かけて新たな商品を完成させた。

使用する卵はエッグハウス川北の「300日の幸せたまご」で、生後300日までの若い鶏が産んだもの。1羽から150個しか採れない貴重な卵で、濃厚さのほか甘みやうまみの強さが特徴という。

別添えのたれには、西村商店が製造販売する「たまり醤油が決め手すき焼きのたれ」を使用する。たまり醤油をベースにした3種の醤油による深い味わいが特徴。

鈴村代表は生卵に醤油を混ぜてフレンチトーストにしたり、冷凍した卵をパンに挟んでからオーブンで焼くなど試行錯誤を繰り返し、温泉卵にたどり着いた。2月の試食会ではメルシーの北村代表から「時間がたつと本来のおいしさが損なわれる。イートイン限定で、賞味期限5分にするべきでは」とアドバイスを受け、テイクアウトでの提供はやめた。

鈴村代表は「ネットワークを通じて県内の魅力ある事業者と知りあうことができた。今後もどんどん商品化していきたい」と話した。