神職の道へ新たな一歩 伊勢、神宮研修所で卒業式 三重

【堀川所長(右端)から卒業証書を受ける卒業生ら=伊勢市中村町の神宮研修所で】

【伊勢】三重県の伊勢神宮が運営する神職の養成機関「神宮研修所」(伊勢市中村町)で8日、卒業式があった。卒業生4人が、神職の道へ新たな一歩を踏み出した。

研修所は全寮制。2年間で、神道や祭式作法、雅楽など、神職としての教養を学ぶ。卒業時に神職資格の「正階」が授与され、全国の神社に就職する。

式には、神宮関係者や卒業生家族、在校生ら約40人が出席。堀川孝雄所長が、卒業生に一人ずつ卒業証書を手渡した。

神宮の久邇朝尊大宮司は式辞で「新天地でも、真心を持って神明奉仕に励んでほしい。研修所の卒業生として誇りと責任を持ち、将来の有為な人材になるよう精励されることを期待している」と述べた。

卒業生代表の倉本大輝さん(20)は「神宮での実習や祭典に臨むことができ、濃密な2年間だった。小さいころ東日本大震災を経験し、つらい思いをしている人の助けになれればと志した。学んだことを胸に、人に寄り添うことのできる神職になりたい」と話していた。