伊勢和紙に風景写真映す 近藤さん、林さん二人展

【作品を出展した(右から)林さんと近藤さん=伊勢市大世古の伊勢和紙ギャラリーで】

【伊勢】三重県伊勢市大世古の大豊和紙工業伊勢和紙ギャラリーで、多彩な伊勢和紙を使った写真作品の二人展「伊勢和紙に映す情景」が開かれている。雄大な山岳風景やクロアチアの美しい街並みなど59点が並ぶ。24日まで。

出展したのは、アマチュア写真家の近藤健治さん(77)=同市小俣町=と、林隆久さん(74)=玉城町上田辺=。2人は長年、撮影した画像を伊勢和紙にプリントし、紙の質感をいかした作品づくりに組んでいる。原料やすき方が異なる和紙を使い、表現の多様さを知ってもらおうと作品展を企画した。

高校時代に山岳部で活動し、20代半ばから山の写真を撮り続ける近藤さんは、北アルプスの広大な雪山風景や、新緑が鮮やかな大台ケ原など31点を出展。さまざまな山の表情を大判和紙に表した。

林さんは、旅で訪れたクロアチアの情景を写した28点を並べた。石畳の街並みや歴史的建造物、国立公園の紅葉風景など、柔らかに表現している。「山岳の雄大さも、中世の面影が残る街並みの美しさも映える、和紙の幅広い表現力に注目してほしい」と話していた。