3地区でデマンドバス実証運行 南伊勢町、町民らの移動支援 三重

【実証運行を行っている南伊勢町デマンドバス(同町提供)】

【度会郡】三重県南伊勢町の切原、五ケ所浦、中津浜浦地区で、医療機関や公共施設、スーパーなどをつなぎ、町民らの移動を支援する同町デマンドバスの実証運行が始まっている。3月29日まで平日と土曜日に運行。町は利用状況などを検証し、町民の意見を参考に協議を重ねて来年度以降の本格運行を目指す。

町は平成24年から予約制で町内全域を走るデマンドバス4台を運行し、町営バスが入らない所をカバーしてきたが、1台あたりの運行範囲が広く、電話予約が苦手な高齢者がいるなど課題もあり、同29年をピークに利用者が減少。今回はデマンドバスの有効利用を目的に実証運行を実施した。

決まった時間に各乗降場所に停車するため予約なしで乗車できるが、事前に予約(おむかえ予約)すると、コンビニや小学校前など路線近くに設定したおむかえ予約対象の乗降場所にバスが立ち寄るという。期間中は町発行の無料券を使って乗車できる(運賃は一般200円、中学生以下100円)。

実証運行は切原グラウンド前(回転場)―中津浜浦海浜公園前を結ぶ路線を4往復し、町役場南勢庁舎や町立南伊勢病院、薬局、コメリ・ぎゅーとらなどに立ち寄る。町立南伊勢病院―中津浜浦海浜公園前と町立南伊勢病院―切原グラウンド前を結ぶ路線も設けた。デマンドバスの運行は、車両運行管理事業などを手がける「大新東」(東京都)に委託している。

町環境生活課の片岡瞬さんは「高齢者のお出かけの第一歩になれば」と話していた。

問い合わせは同課生活交通係=電話0599(66)1154=へ。