三重勢4校、全国切符懸け熱戦へ 17日からラグビー東海高校選抜

【東海高校選抜大会に向けて練習する四日市工の選手ら=14日、四日市市内で】

15人制ラグビーの第28回東海高校選抜大会が17日から愛知・豊田市運動公園などで開かれる。東海4県から各県上位4校が出場し、全国高校選抜大会(3月・埼玉県)の出場切符も懸けて熱戦を繰り広げる。

今年は輪番のため、東海地区の出場枠は例年より1つ多い「3」。このため、各県1・2位校が入るAブロックで決勝に進出した2校以外に、各県3・4位校が入るBブロック1位校と、Aブロック3位校による第3代表決定戦を制した学校の計3校が全国大会に出場できる。

三重県からは1月の県高校新人大会の結果、四日市工(1位)、朝明(2位)、木本(3位)、四日市農芸(4位)の4校が出場。四日市工と朝明はAブロック、木本と四日市農芸はBブロックに入った。4校の中で唯一全国選抜未出場の四日市工は、15人制で県内公式戦を初めて制した県新人大会の勢いに乗って“センバツ”初切符も狙う。


四日市工は1月の県高校新人大会決勝で大会10連覇の朝明を下して初優勝した。2年生FB上村純大の巧みなステップワーク、2年生CTB山中陸のスピードなどを生かして37―31で朝明に競り勝った。

中学時代三重選抜入りした上村ら旧チームからの主力がバックスを中心に多く残り、新チームの躍進を支えている。足首骨折で県大会のメンバーから漏れた宮崎奏斗もWTBで出場する見通しだ。

旧チームで2年生ながら最後の砦のFBを任され、新チームでは上村とともに共同主将を務めるキーマンの復帰は好材料。上村も「奏斗とプレーすることでバックスラインのオプションが増える」と歓迎する。

東海大会は17日の1回戦で4強進出を懸けて愛知2位の名古屋と対戦する。昨年準決勝で敗れた相手に初戦でぶつかることになるが「今年は違うというところを見せたい」(上村)とチーム一丸の“リベンジ”に燃えている。

県大会に向け、重点的に取り組んだタックルの練習に加えて、ブレイクダウン(ボールの争奪戦)対策にも力を入れてきた。上村は「初めて朝明に勝って自信がついた。練習から意識高く取り組めている」と周囲の変化に手応えをつかむ。

朝明、再び前向く

○…県2位の朝明は東海高校選抜を勝ち抜いて2年ぶりの全国高校選抜出場を目指す。14回目の出場を果たした全国高校大会直後の県高校新人大会は11連覇を逃したが「負けを取り戻すには東海大会で勝ち残ること」と保地直人監督に励まされて再び前を向いた。

○…花園でトライを決めた2年生CTB内山塁らもいるが「バックスは1年生が多いのでFWで押し勝つ展開にしたい」と話す2年生のナンバー8伊藤魁人主将。「(試合に出れば)一番体を張りたい」と、岐阜1位の関商工に挑む17日の1回戦突破を見据えた。