6年ぶり「中野獅子舞」 津・一身田地区の伝統神事、女児や地区外にも門戸 三重

【6年ぶりに披露される中野獅子舞=津市一身田町で】

【津】三重県津市一身田中野地区に伝わる市指定無形民俗文化財「中野獅子舞」が9日、同市一身田町の高田本山前であった。3年に一度の開催がコロナ禍の中止により6年ぶりで、今回初めて女子児童や地区外に門戸を開いた。10日午後1時半からシャトレーゼ津一身田店、11日午前10時からかに料理栄屋、午後3時から大乃己所(おおのこそ)神社で舞込み奉納がある。

同地区氏神の同神社に祭る見初大明神の奉納神事で起源は江戸時代。明治期から本格的に継承され、現在は地域住民でつくる「中野獅子舞保存会」(小林達也会長、会員25人)により3年に一度旧正月の前後に行われる。

3日に家々の軒先で舞う「門舞」が始まり、この日は「場所舞」の初日。同寺山門前の釘貫門付近で笛や太鼓に合わせて4曲を披露し、約150人が見守った。服部真未さん(39)は6カ月の譲太郎ちゃんを抱いて「頭噛(か)み」の祈禱(きとう)を受け「舞をじっくり見たのは初めてで地元の子が頑張っていた。長く続いてほしい」と話した。

小林会長(65)は「昔は長男しか出られなかったが時代に合わせ女の子や地域外にも幅を広げた。若い子が減り大変だが継承していきたい」と話した。