2024年2月10日(土)

▼今年は異常な暖冬。「冬日」はほとんどなく、このまま春になるのは確実だ。早咲きの桜はもう満開。本州のいくつかのスキー場では雪不足でゲレンデ整備ができず、開場できなかったところも。積雪は少なくも80センチないとスキーはできないという

▼暖冬の原因をテレビの天気予報は「エルニーニョ現象」(太平洋の水温上昇)と解説している。昨年来、ずっと続いていてピークはまだ先。そのためことしの夏も「猛暑」という。しかし、暖冬の真因は温暖化である

▼先月、EUの気象機関「コペルニクス気候変動サービス」(C3S)が昨年のデータを公開して会見。それによると、2023年の地球の平均気温は産業革命前(1850―1900年)より1・48℃上昇している。この数値は、IPCC(気候変動政府間パネル)の目標値の下限1・5℃とは微差。もはや温暖化は加速の一途だ

▼C3Sでは昨年を「10万年に一度の年」としているので、ことしもそうなり、それがこの先も続くだろう。すでに冬季五輪は開催危機にある。あと10年もすれば、本州各地で「冬の華」ウインタースポーツは姿を消すかもしれない。