津市と日産が電気自動車活用 包括連携協定 災害時や脱炭素

【協定を締結した(右から)前葉市長、神田常務、岩井社長=津市西丸之内の津リージョンプラザで】

【津】津市と日産自動車(本社・横浜市)、三重日産自動車(津市垂水)の3者は16日、同市西丸之内の津リージョンプラザで「電気自動車及び再生可能エネルギーを活用した持続可能な町づくりに関する包括連携協定」を締結した。災害時に電気自動車の貸与を受けるほか、市民への普及啓発に活用する。期間は本年度末までで1年ごとに更新する。

両社と県内市町との協定締結は6例目。津市が令和4年8月に行った市地域脱炭素宣言を受け三重日産が協力を申し出て実現した。災害時に「リーフ」「アリア」など2台を無償で借り、避難所の非常電源として活用する。またイベントなどで展示し市民の環境意識向上を図る。

締結式で前葉泰幸市長は「災害時に日産のネットワークを通じ一番近い場所の車を借りられるのは安心。市民が脱炭素の意識を強く持つことにも貢献いただける有意義な締結」とあいさつ。

日産の神田昌明常務は能登大地震で珠洲市の病院や穴水町の役場で同社の電気自動車が活用されているとして「災害時に少しでも前向きに生活するのに電気の力は大きい。三重日産と連携し車を提供したい」、三重日産の岩井純朗社長は「環境に優しい町になるよう地元の販売会社としてできることを協力したい」とそれぞれ述べ、協定書を交わした。