被災地継続支援を政府に要請へ、全議が能登地震で、中森県議長が年頭会見

【定例記者会見で「今年の1句」を詠む中森議長=県議会議事堂で】

中森博文三重県議会議長は16日、年頭の定例記者会見に臨み、全国都道府県議会議長会(全議)の副会長を務める立場として、能登半島地震の被災地に対する継続的な支援などを政府に求める考えを示した。

中森議長によると、生活必需品の提供や生活再建への支援を安定的・継続的に実施するよう要請する予定。要請の内容や時期は、26日に開かれる全議の総会で決まる見通し。

中森議長が被災地の県議会議長や全議の事務局などと電話でやりとりをする中で、政府への要請を提案した。全議は東日本大震災や熊本地震などでも同様の要望を実施していた。

中森議長は会見で、全議の副会長を務める立場から「全議の会長(富山県議会議長)は被災した側のため、私が積極的に取り組まなくてはならないと自覚している」と語った。

能登半島地震の発生を受けて「県内でも普段から防災減災に取り組む必要がある。予算を安定的に確保し、道路整備や避難訓練、耐震化などをしっかりと進める必要がある」と語った。

また、19日に始まる2月定例月会議は「予算の審議が中心になろうかと思う。子どもを守る施策をはじめ、さまざまな課題にしっかり対応できているかを慎重に審議する」と述べた。

「今年の一句」として「元日の震災乗り越え昇龍道」と詠んだ。「被災地に寄り添い、震災を乗り越える」ことに加え、中部・北陸を「龍」に見立てた観光ルート「昇龍道」の振興も掲げた。

広聴広報会議の座長を務める杉本熊野副議長は「若者に県議会への理解を深めてもらえるようにしたい」と述べ、若者らの声を聞く活動や「みえ高校生県議会」の開催に意欲を示した。

議会に対する若者の関心が低い理由を問われた杉本副議長は「議会や政治が身近な暮らしや将来の社会に影響を与えることを伝え切れていないからだと思う。情報発信に努める」と述べた。