内宮に「伊勢醤油」奉納 製造会社、観光客に振る舞いも

【しょうゆ樽を担いで宇治橋を渡る参列者ら=伊勢市の伊勢神宮内宮で】

【伊勢】三重県伊勢市宇治中之切町のしょうゆ製造販売「伊勢醤油本舗」は28日、一年の感謝を込め、同社の「伊勢醤油」を伊勢神宮内宮に奉納した。

伊勢醤油は、原料に県産の大豆と小麦を使い、香ばしさと濃い口醤油の風味、たまり醤油のうま味を併せ持つ味わいが特徴。毎年一年の締めくくりに、しぼりたてのしょうゆを神宮に奉納し、32回目となる。

紋付羽織姿の上野毛戸宏社長(65)をはじめ、社員ら約50人が参列し、しょうゆだる5個と1・8リットルボトル2本を担いで内宮前のおかげ横丁にある本店を出発。おはらい町通りを進み、内宮宇治橋を渡って神楽殿へ納めた。

上野毛戸社長は「今年も上質なしょうゆに仕上がった。コロナ禍があけ、観光客も戻ってきた。気持ちを新たに取り組んでいきたい」と話していた。

奉納後、本店前では奉納品と同様のしょうゆが、観光客らに振る舞われた。