石垣にまた落書き 三重県指定史跡、鈴鹿「神戸の見付」

【石垣に描かれた落書き=鈴鹿市神戸8丁目で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市須賀3丁目と神戸8丁目の県指定史跡「神戸の見付」の石垣にこのほど、黒色のスプレーで描いたと見られる落書きが見つかった。11月にも同所で落書きが見つかり、市が県教委に県指定史跡の毀損(きそん)届を提出して復旧方針を検討している最中だった。

石垣は市道を挟んで2カ所にあり、計3面に縦約90―120センチ、横約2・1―2・4メートルにわたる大きさで文字などが描いてある。

市によると、19日午前5時前に近隣住民が発見。同日、市文化財課が被害を確認し、鈴鹿署に通報した。神戸の見付は伊勢街道沿いにあり、江戸時代中期に町の治安を守るため、神戸宿の入り口に土塁と石垣で築かれた。昭和63年に県の指定を受けた。

市文化財課は「落書きを消すためにきつい薬を使うと石を痛めてしまう可能性もあり、復旧方法は難しい。(落書きに対して)なかなか有効な対策がないのが現状で困惑している。絶対にやめてほしいと、ただそれだけ」と話した。