「生きることが夫への供養」 交通事故被害者遺族の安田さん 亀山の徳風高で語る 三重

【「子どもと共に明日へと生きることが夫への供養」と話す安田さん=亀山市和賀町の徳風高校で】

【亀山】三重県警察本部とみえ犯罪被害者総合支援センターは18日、亀山市和賀町の学校法人三重徳風学園徳風高校で、全校生徒163人を対象に「命の大切さを学ぶ教室」を開いた。県交通遺児を励ます会の会長で自身も夫を交通事故で亡くした、安田厚子さん(56)が講師を務めた。安田さんは22年前、当時35歳の夫を、交通事故で亡くし、7歳の息子と2歳の娘との当時の心境などを語った。

現実を受け止められない日々を過ごしていた安田さんは「子どもの成長を楽しみにしていた夫のために、母として子どもと共に、明日へと生きることが夫への何よりの供養と奮起した」と述べ、「励ます会との出会いや多くの人に支えてもらったことで、いまがあると感謝しています」と話した。

同励ます会は、自助ボランティア団体として昭和60年に設立。交通事故により亡くなった遺族らを支援するため、交通遺児への支援や家族同士の交流、生活相談などの活動を行っている。問い合わせは同会=電話059(364)5562=へ。