歩行空間、スポーツに活用へ 四日市市がモデル実証事業

【記者会見する森市長=四日市市役所で】

【四日市】三重県四日市市の森智広市長は30日の定例記者会見で、歩行空間のスポーツへの活用に向けたモデルを構築するため、スポーツ庁と連携し、市の中央通りでのスケートボードパークの取り組みを生かしたモデル実証事業を実施すると発表した。

市は、中央通りの中で、国道1号からJR四日市駅にかけての空間と市役所隣の東広場を実施場所、来年1月下旬―2月中旬の2―4週間を実施期間として想定し、昨年度のにぎわい創出社会実験「はじまりのいち」に協力した事業者らと15日にワークショップを開催。歩行空間が地域でより活用されるスポーツの場となるよう、事業内容、仕組み、期間などを検討する。

市では昨年9―10月の25日間、中央通りの道路空間活用を試みる社会実験「はじまりのいち」を行い、今回の実証事業が行われる空間にはスケートボードパークや飲食店などが設けられた。

スポーツ庁では地域スポーツ環境充実のため「地域で誰もが気軽にスポーツに親しめる場作りの実現」を目指し、従来のスポーツ施設に固執せず、既存のオープンスペースなどを「スポーツの場」に変えることで、施設老朽化や財政制約に捉われない持続可能な環境づくりに取り組む必要があるとし、公園・歩行空間・広場の活用に向けたモデルを構築するための実証事業実施を決定。公園活用は川崎市、歩行空間活用は四日市市での実施が決まった。

森市長は「スケボーに加え、より多くの方が集まっていただける、インパクトあるアーバンスポーツに挑戦したい」とした上で「中央通りは再開発中で、市民がどういうスポーツを望んでいるのかを知るチャンス。国に注目いただきありがたく、チャンスを生かしたい」と語った。