キャディー不足解消に留学生 伊勢CCがインターン受け入れ

【キャディー業務を通じて日本語を学ぶ留学生ら=玉城町世古の伊勢カントリークラブで】

【度会郡】ゴルフ業界で課題となっているキャディー不足の解消につなげようと、玉城町世古のゴルフ場「伊勢カントリークラブ」が、インドネシアの大学で日本語や日本文学を学ぶ留学生のインターンシップを受け入れ、人材確保に取り組んでいる。インターンシップの期間は1年間で、今後も受け入れを継続していく予定。

留学生がキャディー業務を通じてゴルフ場の利用者と交流しながら日本語を習得するカリキュラムがあることを知り、県内で初めて活用。8月にインドネシアの大学3年生のアシャさん、アルチさん、イヴァニさん、サファさん、レスタさんが来日した。

5人はゴルフ未経験ということもあり、実務研修と併せてゴルフの用語や用具、ルールを学び、同クラブの全ホールの特徴も説明できるようになったという。あいさつやお辞儀などの接客マナーも習得し、10月から独り立ちを果たした。キャディーとしての経験を積む5人は「お客様が話す方言にもだんだん慣れてきた。新しい言葉を覚えるのは楽しい」と笑顔を見せる。

同クラブでは、インターンシップを活用してキャディーの人材確保に取り組むほか、富裕層のインバウンド(訪日外国人客)の受け入れを見据え、敷地内にヘリポートを設置。中村譲支配人は「5人は日本語も英語も話せるし、コミュニケーション能力も高く、日々進化している。海外からのお客様とも交流してもらいたい」と期待を寄せる。

5人は研修の一環として、伊勢神宮や近隣のゴルフ場などの視察を行い、伊勢志摩の文化や食べ物についても知識を深めている。

アルチさんは「大学では日本人と話す機会がなかったので、インターンシップでスキルアップしたい」、イヴァニさんは「お客様の笑顔を見ると頑張ろうと思う」、サファさんは「日本のいろんな所に行き、いろんな食べ物を食べてみたい」と話す。

中村支配人は「今後も日本語力を高めるサポートをしていきたい。伊勢志摩のの文化にも触れてもらい、情報発信してもらえれば」と話した。