2023年11月17日(金)

▼総務部長が不祥事の会見に出てくるのは異例なんだそうだ。県企業庁発注工事をめぐる受託収賄容疑で県職員が逮捕された問題である。当初人事課長の予定が直前に出席になったという。何か基準があり、その基準では当てはまらぬ事態でも起こったか

▼なるほど、遊漁船業者から送られてきた書類を津農林水産事務所が紛失した事案が同日に発生しているが、総務部長が会見で触れた形跡はない。職員の逮捕に「県民の信頼低下」を陳謝し「コンプライアンス(法令順守)に取り組む以前の問題。決して許されるわけではない」。罪にもいろいろあり、コンプライアンス違反ならまだ許せるということか

▼県職員が絡む贈収賄事件は31年ぶりらしい。県警によると、容疑は総合評価方式の入札で、技術力評価点をいかにを高めるか助言指導した。金銭の授受は“約束”の段階。県によると逮捕された県OB、現役の2人はともに問題の発注業務には「関与しない立場」

▼旧大蔵省を舞台にした金融機関の過剰接待が贈収賄に問われた事件を思い出す。接待漬けになっていたノンキャリアが「キャリアはずるい。職務権限の部署を異動してから接待を受ける」。効果はキャリアがずっと上のことは同省から総務部長を招いていた県も国家予算要望のたびに語っていた

▼今や職務権限と切り離して贈収賄罪が成立する時代か。事務処理ミスや法令違反疑惑が相次いで、コンプライアンスを徹底する立場の総務部長としては「以前の問題」というより「ど真ん中の問題」として扱う時代になったことも想定しなければなるまい。