家康も越えた「加太越え」体験 亀山で住民らウオーク 三重

【加太越えを目指し歩く参加者ら=伊賀市柘植町内で】

【亀山】三重県の亀山市加太地区まちづくり協議会地域づくり部会(坂政明会長)は12日、加太の魅力実感ツアー「加太越えウオーキング」を開き、加太地区住民17人と市外から13人が参加し、伊賀市柘植町のJR柘植駅から亀山市加太の加太駅まで約13キロの「加太越え」をたどりながら歩いた。

同ウオーキングコースは、天正10年に、織田信長が京の本能寺で明智光秀の謀反(本能寺の変)により自刃した知らせを聞いた徳川家康が、大阪の堺から三河の岡崎城に難を逃れるため、伊賀から加太を越えたといわれる道。

参加者らは、コース沿いの明治23年に開通した関西(かんせい)鉄道(四日市―柘植間)沿線にいまも残っているれんが造りの「鳥谷橋梁(きょうりょう)」や「加太隧道(ずいどう)」などの鉄道遺産群を見学した。

加太向井の青シゲミさん(72)は「柘植から初めて歩きました。普段から歩いている歴史的な道が身近に感じます」と話した。

参加者を先導した坂会長(75)は「『伊賀越え』とも言われるこの道は、加太の住民にとっては『加太越え』です」とし、「初めて企画したが、今後もこの歴史的な道を知ってもらえるウオーキングを計画します」と語った。