電車内で盗撮、停職1月 三重県、環境生活部主査に懲戒処分

【記者会見で懲戒処分を発表する担当者ら=県庁で】

電車内で女性のスカート内を盗撮したとして、三重県は10日、環境生活部環境生活総務課の男性主査(38)を停職1月の懲戒処分とした。男性主査は盗撮をしたことを認めているといい、近く退職する見通し。

県によると、男性主査は5月6日午後10時半ごろ、大阪難波駅から乗った名古屋行きの近鉄特急で、隣に座っていた女性のスカート内をスマートフォンで複数回にわたって盗撮。女性と面識はなかった。

盗撮に気付いた女性が車掌に伝えたことをきっかけに発覚。男性主査は津駅で降車し、津署で事情聴取を受けた。同署は8月、県迷惑防止条例違反容疑で書類送検。津地検は不起訴(起訴猶予)とした。

県は5月8日に男性主査から報告を受けて事案を把握。今月2日に懲戒審査委員会を開き、男性主査が不起訴となったことや女性との示談が成立していることなどを踏まえて処分の内容を決めたという。

男性主査は当時、プロ野球を観戦してからの帰宅途中だった。今月6日、県に辞表を提出した。同15日付で退職の見込み。県の聞き取りに「酒に酔っていて自制心を失っていた」と話しているという。

渡邊健治人事課長は10日の記者会見で「県民の信頼を損なった。被害を受けた方におわび申し上げる」と陳謝。「コンプライアンスに取り組む中で起きたことは遺憾。各部局に注意喚起する」と述べた。