本紙連載「式内社巡り」を出版 山並み3部作

【「式内社巡り 神に会う場所」の表紙と本文、写真】

伊勢新聞社の奥山隆也報道部次長(49)は5日、本紙連載をまとめた「式内社巡り 神に会う場所」(税別5千円、307ページ)を同社から自費出版した。

令和3年刊行の「飛ぶ鳥が見える 神を祭る場所と山並み」、同4年の「伊勢神宮の始まり 倭姫が見た山」と併せ3部作となる。いずれも神社や古墳からは鳥が羽ばたくような山並みが見える事実と意味を明らかにしている。

連載は「式内社巡り 鳥が居る」と題し、今年1月1日から6月18日まで20回連載した。県内の式内社250社余りを対象に、伊賀国4郡、伊勢国13郡の旧郡ごとに神社から見える山容を明らかにした。4部23章の構成。連載記事に第3部「神社名の意味」と第4部「宗教、形のないものを表現する」を加えた。

写真は連載に比べ40点ほど多い約100点を掲載。A5判横で、山並みの写真を見開きカラーで大きく載せている。

著者は「山並みが飛ぶ鳥に見える場所が霊地になっている仮説を証明した」「第4部で、岩屋にこもった天照大神を引き出すため、神懸かりして踊ったうずめの姿の意味について一案を書いた。穏やかで明るい結論になった」と話している。

別所書店修成店(津市修成町)や伊勢新聞社(同市本町)=電話059(224)0003=で販売。ネット通販「アマゾン」で購入できる。