リニア早期全線開業を 三重県期成同盟会、JR東海に要望

一見勝之知事は1日の定例記者会見で、三重県や市町などでつくるリニア中央新幹線建設促進県期成同盟会の会長として、リニアの早期全線開業などをJR東海に要望したことを明らかにした。

県によると、同盟会が先月24日に津市内で開いた総会での決議を踏まえて要望。東京―名古屋間の建設工事は「困難な諸課題に直面している」とし、静岡工区の早期着工に向けた迅速な協議を求めた。

三重県内の駅位置は、同盟会が昨年11月に示した亀山市内の3案から選定するようJR東海に要請。年内に環境影響評価手続きに着手し、県内の概略ルートと駅位置を早期に公表するよう求めた。

一見知事は先月31日にJR東海名古屋本社(名古屋市)を訪れ、丹羽俊介社長に要望書を提出。同盟会の副会長を務める森智広四日市市長、岡本栄伊賀市長、監事の櫻井義之亀山市長も同席した。

一見知事は「リニアが来ることで観光面や産業面のステージが劇的に変わる。一日も早い全線開業を実現するため、県の意向を十分に踏まえて県内ルートや駅位置を確定してほしい」と述べた。

丹羽社長は「早期の全線開業を成し遂げたい思いは同じ。駅位置を含むルート計画にあたって留意すべき課題などについて、引き続き密に意見交換をして検討を深めたい」などと返答したという。