保護猫と触れ合うカフェ人気 伊勢ジオラマ食堂、譲渡会も 三重

【鉄道ジオラマの上でくつろぐ猫たち=伊勢市二見町三津の伊勢ジオラマ食堂で】

【伊勢】三重県伊勢市二見町三津の伊勢忍者キングダム内にある、保護猫と鉄道ジオラマが楽しめる猫カフェ「伊勢ジオラマ食堂」が猫好きの人たちの人気を集めている。猫と触れ合える空間を提供するだけでなく、施設内に保護猫シェルターを備えて譲渡会を開催。保護猫と里親をつなぐ活動にも力を入れている。

オーナーの寺岡直樹さん(59)はもともと、大阪市天王寺区でジオラマ食堂を運営していたが、コロナ禍で経営不振となった頃、店の近くで弱っていた猫を保護した。店内のジオラマで遊ぶ様子を交流サイト(SNS)に投稿すると反響を呼び、客足が戻ったという。

寺岡さんは「店を救ってくれた猫たちに恩返しがしたい」と店の2階を改装して保護猫を受け入れ、譲渡活動に取り組んだ。「もっとたくさんの猫を救いたい」という思いから、以前に伊勢忍者キングダムの役員を務めていた縁で昨年9月に伊勢ジオラマ食堂を同所に開き、現在は約34匹の保護猫が暮らしている。

猫カフェで提供するのは飲み物のみ。訪れた人は、猫たちが全長約15メートルの鉄道ジオラマの上でくつろぐ姿や自由気ままに歩く姿を撮影したり、触れ合ったりして楽しむ。利用料金は大人1時間1500円、2時間2500円。子ども1時間千円、2時間2千円。事前予約が必要。同施設のみを利用する場合は、伊勢忍者キングダムの入園料は不要となる。

また、譲渡会も定期的に開催。気に入った猫についてスタッフが説明してくれるほか、触れ合うこともできる。これまで20匹を里親に譲渡したという。次回は10月25日午後1時―同5時を予定している。

運営責任者の岡村和明さん(46)は「地域の人たちの憩いの場や猫に関する問題を知ってもらう場になれば」と話していた。

営業時間は午前10時―午後5時。水曜定休。問い合わせは伊勢ジオラマ食堂=電話0596(63)5882=へ。

【伊勢ジオラマ食堂で開かれる保護猫の譲渡会=伊勢市二見町三津で(同食堂提供)】