滞納催告状を誤送付 奨学金、保証人11人分 三重県教委

【記者会見で、書類の誤送付を発表する井畑課長(左)と杉谷校長=県庁で】

三重県教委は4日、修学奨学金返済の連帯保証人に宛てた催告状を、本来の送付先とは異なる11人の連帯保証人に送付するミスがあった発表した。また、県立南伊勢高の度会校舎(度会町大野木)も同日、保護者の住民票を誤って別の保護者に返却したと発表した。

県教委によると、催告状は先月25日、奨学金を滞納している卒業生と保護者、連帯保証人の計31人に送付。卒業生らの氏名や滞納金額、返還残金のほか、連帯保証人の氏名などが書かれていた。

うち1人分が宛先不明で郵便局から県教委に返送されたことをきっかけに、11人への誤送付が判明。その後も相次いで返送されたが、6人分は現在も返送されず、うち3人とは連絡が取れていない。

教育財務課の職員が催告状に宛名を印刷する際、パソコンの操作を誤ったことが原因。印刷した氏名と住所が一致していなかった。送付前に複数人で確認したが、詳細までは確認しなかったという。

南伊勢高の度会校舎は今月2日、奨学給付金を申請した生徒から預かった保護者の住民票を、誤って別の生徒に返却。住民票を受け取った保護者から「別人の住民票が届いた」との連絡があって発覚した。

度会校舎で事務を担当する職員が、別の保護者の住民票だと思い込んでいたことが原因。職員は住民票を入れた封筒を担任に手渡して返却を依頼したが、封筒には生徒の名字しか書いていなかった。

同課の井畑晃洋課長は記者会見で「特に注意しなければならない情報で誠に申し訳ない。一層の注意を払う」と陳謝。同高の杉谷悟校長は「今後は宛名をしっかり書かせるなどし、再発防止に努める」と述べた。