2023年9月28日(木)

▼知事就任2年目の折り返し点を迎え、評価が話題になる時期ではあろう。一見勝之知事自身は8日の知事会見で「着実に基礎固めはできている」と強調しながらも、成果については「何をもって成果とするのか」

▼特に注力したというのがコロナ対策だが、なるほど削減効果があったかといわれるとためらいはあろう。「評価してもらっている」と自負する子ども施策も、その5日後の県議会議長の会見で「議員からの評価が高い」として子育て支援をあげた中森博文議長だが、人口減少対策方針などの遅れについては「承知している」

▼個人的な意見として議会などとの「顔の見える関係」を促したのは前知事を念頭に置いてのことか。26日の県議会でも「知事の発信、少し弱い」と指摘されていた。アナウンス効果を強調してきた知事にとっては不本意なことだろうが、今井智広県議によると「県民と共にやっていく」姿勢が弱いという

▼知事自身「ご指摘の通り。県民と一緒に作っていくことを心がけたい」と答えたので拍子抜けはした。稲森稔尚県議が、とこわか国体中止後の国民体育大会招致に慎重な検討を求めたのに対し、続く芳野正英県議が早期開催を要請した

▼知事は開催時期について名言を避けつつ「県だけが2巡目国体を開催しなかったということになると、特にスポーツに携わる次の世代にとっては耐えられない」。とこわか国体にかけて県に戻った県出身選手は多い。最後にふるさとに貢献、ひと花咲かせようと決意してきた選手も

▼「一緒に作っていく」県民は、次世代だけではない。