ダンスで防災意識向上へ 玉城町の園児ら 楽しみながら命守る3つのポーズ学ぶ

【ダンスを踊りながら「サルのポーズ」を実践する園児ら=玉城町田丸の田丸保育所で】

【度会郡】三重県の玉城町は幅広い年代の防災意識を高めようと、子どもらの防災教育に力を入れている。町内の4保育所では、園児らが命を守る3つのポーズを取り入れたダンス「さるさるサンバ」を通じて、地震や火災発生時に取るべき防災行動を楽しみながら学んでいる。

町はこれまで、4小学校区の避難所開設運営マニュアルを作成したり、防災ボランティアと協力しながら町内の小中学生を対象とした防災体験や防災学習を行うなど、防災力を高める取り組みを進めている。

命を守る3つのポーズは、慶應義塾大学SFC大木聖子研究室が考案したもの。ダンスを通じて、机の下にもぐって頭を守り両ひざを床につけて机の脚を持つ「サルのポーズ(地震・机がある時)」、ひざと足の甲を床につけて両手で頭を守る「ダンゴムシのポーズ(地震・机がない時)」、姿勢を低くしてハンカチや服で口と鼻を押さえる「アライグマのポーズ(火事の時)」を学ぶことができる。

町がダンスの利用許可を得て、4保育所で8月ごろから練習を開始。同町田丸の田丸保育所では、年長児らが軽快な音楽に合わせて、楽しみながら命を守る3つのポーズを実践している。今後は町民への啓発を目的に、10月7日にお城広場で開く町民体育祭で園児らがダンスを披露する予定。

同保育所の坂谷久美所長は「普段から避難訓練をして災害に備えているが、ダンスを通じて防災意識が高まれば」と話した。