安楽島小児童ら書に親しむ 書道家の飯田さん授業 鳥羽

【来年の干支にちなんだ作品制作に取り組む児童と指導する飯田さん(左)=鳥羽市安楽島町の安楽島小学校で】

【鳥羽】三重県鳥羽市安楽島町の安楽島小学校で8日、伊勢市の書道家、飯田祥光さんによる書道の授業があった。4年生43人が飯田さんらの大筆を使った書のパフォーマンスを鑑賞したり、来年の干支(えと)にちなんだ作品を作ったりして、楽しみながら日本の伝統文化に触れた。

県生涯学習センターが、小学校や特別支援学校を対象に提供する「文化体験プログラム」の一環。飯田さんは同プログラムに協力し、各地で書道の授業を行っている。

この日は、飯田さんと弟子の中京大3年の高阪遥さん(21)が大筆を使い、縦約3メートル、横約5メートルの和紙に「辰(たつ)」の漢字を龍の絵で表現するパフォーマンスを披露。児童も参加して龍が持つ玉を描き入れた。飯田さんは、絵の空間に担任教諭が読み上げた俳句を即興で書き上げ、作品を完成させた。

【書道のパフォーマンスを披露する飯田さん=鳥羽市安楽島町の安楽島小学校で】

児童らは書の作品制作も体験し、「たつどし」「辰」「龍」の中から好きな字を選んで画用紙に力強く表現。名前を書いた後、手形を押して作品を仕上げた。

4年1組の広野美愛さんは「大筆で書くのを見るのは初めてだったが、力があってすごいと思った。書写をもっと頑張ってきれいな字が書けるようになりたい」と笑顔を見せた。

飯田さんは児童らに「手本と違う所を見付けて練習するとうまくなる」とアドバイスし、「書道を次の世代に伝えていきたい。教えたことを取り入れて広げてもらえれば」と話した。