宣長取り巻く女性に焦点 松阪の記念館で秋の企画展 三重

【宣長門人、荒木三野の色紙(本居宣長記念館提供)】

【松阪】本居宣長記念館は5日、三重県松阪市殿町の同館で秋の企画展「宣長を取り巻く女性たち」を始めた。会期は12月3日まで。入館料は大人400円、大学生300円、小学4年生―高校生200円。

宣長の母や妻、妹たち、3人の娘、門人の女性に焦点を当て、宣長と論争を繰り広げた伊勢の荒木田麗女、「源氏物語」講釈を聴講した紀州藩主の妹と祖母らを取り上げる。国重要文化財29種を含む75種406点を出品する。

商人に向かない宣長に、家業を継ぐのではなく医者として生計を立てる道筋を示し、京都での修学を援助した母親について、宣長は本居家の歴史をまとめた「家の昔物語」で、「かへすかへすも有がたくぞおぼゆる」と感謝している。

宣長晩年に入門した松阪本町の門人、荒木三野が宣長の霊前に手向けた詠草1枚を含む5枚の色紙を貼り合わせた軸を展示する。

展示説明会は9月16日、10月21日、11月25日のいずれも午前11時から。