多彩な表現でスペイン描く 玉城町で伊藤さん絵画展

【スペインがテーマの作品と伊藤さん=玉城町宮古のギャラリーボナールで】

【度会郡】三重県玉城町宮古のギャラリーボナールで、津市安濃町の洋画家、伊藤清和さん(71)の絵画展が開かれ、スペインをテーマにした新作43点が展示されている。10日まで。

伊藤さんは愛知県立芸術大学大学院油画専攻を修了後、美大の受験生を指導しながら作家活動を続け、油彩や水彩、墨、金箔(きんぱく)などさまざまな画材や技法を使った独自のスタイルを確立。現在は作品制作の傍ら、絵画教室や公民館講座で後進の指導に取り組み、独立美術協会運営委員も務めている。

展示作品は、約10年前に訪れたスペインで描いたスケッチや写真を基に制作。ハガキサイズの作品は色鉛筆などを使い、スペインの歴史ある町並みや風景を描いた。水彩画は一色ずつ色付けし、完全に乾かしてから次の色を塗り、発色の良さにこだわったという。

和紙に日本画用絵の具や墨、金箔などを使い、建物を見上げた大胆な構図で描いた「トレドの聖堂」や、金箔で星空を表現した作品も目を引く。

伊藤さんは「スペインをテーマとした多彩な表現内容と豊かな色彩を楽しんでください」と話した。