求人倍率5カ月連続で低下 7月の三重県内、1・27倍

三重労働局は29日、7月の一般職業紹介状況を発表した。県内の有効求人倍率(季節調整値)は1・27倍で、前月を0・02ポイント下回った。県内の有効求人倍率が低下するのは5カ月連続。

有効求人倍率の全国順位は前月と同じ27位。2カ月連続で全国平均を下回った。「改善の動きに一部で弱さが見られる。物価上昇などが雇用に与える影響に注意する必要がある」との判断は据え置いた。

同局によると、有効求人数は前月比0・7%(214人)減の3万1967人で、2カ月ぶりに減少。有効求職者数は1・4%(356人)増の2万5268人。3カ月連続で増加した。

新規求人倍率は前月から0・12ポイント低下して2倍。全18業種のうち11業種が前年同月比で新規求人を減らした。人手不足でありつつ、原材料高や賃上げの影響を懸念して求人を見合わせたとみられる。

金尾文敬局長は記者会見で「大量離職などはなく、全体的に雇用情勢は改善傾向にある」との認識を示しつつ「一部で景況感に陰りが出ていると感じられる。今後の動向を注視する必要がある」と述べた。