ブラジル県人会式典に知事出席、創立80周年記念 中森議長は居合の演武

【サンパウロ市内で開かれた県人会の記念式典であいさつする一見知事(県提供)】

ブラジル訪問中の一見勝之三重県知事と中森博文県議会議長は20日、サンパウロ市で開かれたブラジル三重県人文化援護協会(県人会)の創立80周年記念式典に出席した。一見知事は式典のあいさつで、県人会に所属する若手3人を県内に招くと表明した。

県によると、式典は県内出身者がブラジルに移住してから110周年、県とサンパウロ州の姉妹提携締結から50周年を迎えたことも記念して開催。県人会や現地の地方議会から約240人が出席した。

若手3人の招致は、県と州の関係強化や県人会の活性化などが目的。県の伝統文化に対する理解を深め、帰属意識を高めてもらう狙いもある。県人会と相談して対象者を選び、年度内にも招きたい考え。

一見知事は式典のあいさつで「県と州の架け橋として大きな役割を果たしている県人会に感謝している」とした上で「県人会の持続的発展に向けて連携する。次世代を担う3人を県内に招く」と述べた。

会場では、県人会の剣道部員らによる剣道形の披露や伊賀市を拠点に活動する「伊賀流忍者特殊軍団阿修羅」のパフォーマンスなどがあった。居合道錬士6段の中森議長も壇上で居合の演武を披露した。

【県人会の記念式典で演武を披露する中森議長(県提供)】

式典後、一見知事と中森議長は桑名良輔在サンパウロ総領事と面談し、両国の交流促進などを巡って意見交換した。一見知事はサンパウロ市内で開かれる「忍者セミナー」の開催に向けた協力に感謝した。

県は昭和48年11月にサンパウロ州と姉妹提携を締結。知事のブラジル訪問は、鈴木英敬前知事が訪れた平成25年8月以来となる。県内からは少なくとも約2千人がブラジルに移住したという。