サイバー犯罪被害防止へ 三重県警本部でボランティア研修会

【研修会で議論するサイバー防犯ボランティア=県警本部で】

三重県警は19日、津市栄町の県警本部で、「サイバー防犯ボランティア」を対象に研修会を開催した。サイバー犯罪被害防止に向けた教育や広報活動に当たる同ボランティアらは、活動の際の情報の伝え方を、専門家から学んだ。

同ボランティアは県警が募集し、県内に129人が登録している。研修会は平成26年から開催し、9回目。今回は10―80代の32人が参加した。

研修会では、情報セキュリティー事業などを手掛けるラック社(東京都千代田区)の吉岡良平サイバー・グリッド・ジャパン副GMが「情報リテラシー講座をつくる」と題したワークショップを実施。同社は県警とサイバー犯罪防止に向けた共同対処協定を結んでいる。

吉岡副GMは、ボランティアたちがサイバー犯罪被害防止に向け、小中学生にインターネット利用時の注意点を説明する場合、「まずは聞く姿勢を作ってもらうことが必要」とし、そのためにはネットの「悪い面」だけを伝えるのでなく、「良い面」を伝える必要があると強調した。

また「人に教えるには自分の中で正確に理解し、具体的な説明ができる必要がある」と指摘。子どもや高齢者の理解を促すには、資料作成が重要とも説明した。

参加した鳥羽商船高専2年の島本吏梨さんは「小中学生とは年齢が近い。小中学生が知りたいことを、自分が伝えられるようにしていきたい」と話した。

県警サイバー犯罪対策課は「警察ではサイバー犯罪への防犯意識を高める取り組みを推進している。(ボランティアの)活動は非常に重要。研修を活動の一助にしてほしい」と話した。