2023年8月17日(木)

▼「特異日」とは、偶然とは思われない程の高い確率で特定の気象状態が現れる日のこと。晴れの特異日、雨の特異日などというが、「その前後の日と比べて」大きな確率で現れる日のことでもあり、たとえ晴れや雨の日が多い場合でも、前後も同様の日が多い中ならば、特異日とは呼ばない

▼8月15日は晴れの特異日と長く信じていたが、6日のヒロシマも、晴れ上がった空に閃光(せんこう)が走ったとされる。実際の晴れの特異日は18日という。直前の15日は雨の確率が高い理屈だが、猛暑の記憶が強い。今年も東京は41日間、記録的猛暑のただ中にあるが、県には台風6号を前触れに7号がほぼ直撃した

▼断続的に強い風雨が続き、強風にあおられて6人が軽傷。床下浸水や土砂崩れ、倒木。停電のほか、漁船など12隻が沈没、転覆した。集計が進めばさらなる被害の拡大も予測されるが、一見勝之知事は「早めに避難してもらったおかげで人命に関わる事案は出ていない」

▼今後の土砂災害などの警戒は必要なものの、平成23年の紀伊半島大水害を上回る被災にはならないようだが、台風一過のはずの16日は、時折雷雨が強く、不安定な気候が続いた。新型コロナウイルス感染は、一医療機関当たり平均で2週連続減少したとはいえ、その幅は少なく「減少に転じたとは言い難い」(県の感染症情報・検査プロジェクトチーム)。病床使用率も下回っているとされるが、病床数を増やしているので、比率情報を提供されても増減は分からない

▼今日から猛暑が復活して、熱中症警戒が始まる。心安まらぬ夏である。