たいまつで体たたき合い 朝日町で八王子祭り 男性ら豪快に

【火の付いたたいまつでたたき合う男性たち=朝日町小向の小向神社で】

【三重郡】三重県朝日町小向地区の町指定無形民俗文化財「八王子祭り」が13日夜、同町小向の小向神社であった。上半身裸になった地元の男性ら約20人が、燃え盛るたいまつで豪快に体をたたき合い、疫病退散を願った。

江戸時代に流行した疫病を鎮めるために始まったとされ、約300年続く。男たちは2人一組になると「せーの」という掛け声とともに、火の付いたたいまつでたたき合い、激しく火の粉を散らした。

小向公民館から神社まで山車を引く町練りも行われた。コロナ禍の昨年は、神社周辺のみでとどめていた。住民約50人は途中で雨に降られながらも地区内を約2時間かけて練り歩き、4年ぶりに祭りはコロナ禍前の形に戻った。

祭り終盤、参加した後藤大輝さん(23)が「4年ぶりに祭りが復活した」と思わず声を上げると、境内に集まっていた人たちも拍手をして喜んでいた。