26日に丹生音頭で夏祭り 多気町、ヴィソンから打診で復活

【「丹生音頭で夏祭り in VISON」へ参加を呼びかける前田部長(右)と山口さん(右から3人目)ら】

【多気郡】「丹生音頭で夏祭り in VISON」が26日午後6時から、三重県多気町の複合商業施設「ヴィソン」の和ヴィソン旨味広場で初開催する。

運営会社のヴィソン多気が夜の盆踊りがある夏祭りを計画。同町丹生に伝わる丹生音頭を知り、地元住民だけでなく観光・宿泊客にも踊りの輪に加わってもらい、伝統を守り伝えていこうと企画した。

丹生音頭は毎年、丹生夏祭りで披露している。歌詞には丹生大師や水銀鉱、特産の茶など地元の風物を盛り込み、7番まである。

丹生地区では踊り手が減り、高齢化もあって、中止を決めていたが、ヴィソンから打診があり、一転、存続に向けて張り切っている。コロナ禍のため4年ぶりとなった夏祭りは今月5日、旧丹生小学校の校庭で開き、三味線の伴奏で新しく録音した音頭を流し、踊りを楽しんだ。

ヴィソンの従業員や利用者が参加する練習会を7月に2回実施し、8月19日午後7時からも予定。練習会と祭り当日は一部店舗が時間延長して営業し、屋台や子ども向けゲームを用意して盛り上げる。

練習会では、地元で民謡団体の会長を務めていた山口いさ子さん(82)ら有志が教える。山口さんは「丹生音頭を続けていくことができ、うれしい」と喜んでいる。

ヴィソン多気広報企画部の前田朋哉イベント担当部長は「地域と連携して実現できた。ヴィソンの夜を楽しんでほしい」と来場を呼びかけている。