海洋プラでストラップ作り リマーレが宿泊施設や鳥羽高生と連携 環境問題知るワークショップ

【海洋プラスチックを使ったストラップを作った参加者(中央)と講師を務めた鳥羽高生ら=鳥羽市安楽島町の「鳥羽ビューホテル花真珠」で】

【鳥羽】海洋プラスチックの再資源化に取り組む三重県鳥羽市の会社「REMARE(リマーレ)」(間瀬雅介代表)が、市内の宿泊施設4軒や鳥羽高校の生徒らと連携し、海洋プラスチックを使ったストラップを作るワークショップを各宿泊施設で開いている。

同市では伊勢湾の左回りの海流により、海ごみが漂着しやすく大きな課題となっている中、リマーレは不要になった物を付加価値のある別の物に作り替える「アップサイクル」という形で課題解決に取り組み、海岸に漂着したペットボトルや漁具などを回収して再資源化し、テーブルやボールペンなどに加工している。

今回はリマーレの活動に賛同した「鳥羽ビューホテル花真珠」(同市安楽島町)のおかみ、迫間優子さんがリマーレスタッフの羽根涼子さんに、ホテルのロビーで鳥羽の環境問題やSDGs(持続可能な開発目標)について学ぶ体験ができないかと相談し、海洋プラスチックのアップサイクルをテーマにしたワークショップを開くことにした。

花真珠以外にも扇芳閣▽鳥羽国際ホテル▽鳥羽シーサイドホテルも協力し、各施設で体験を実施。リマーレが鳥羽高校の起業体験プログラム「とばっ子カンパニー」に協力している縁で生徒らの参加も決まり、事前に研修を行い準備した。

【参加者(中央)に鳥羽の環境問題について説明する鳥羽高生ら=鳥羽市安楽島町の「鳥羽ビューホテル花真珠」で】

体験では、リマーレが再資源化したカラフルな海洋プラスチックの素材を使い、参加者がオリジナルのストラップを作る。所要時間は10─15分で、制作中に環境問題について説明しているという。

花真珠では27日まで毎日実施(午後3時─同6時)。高校生ボランティアの参加日は11、16、19、20、26、27日。参加費はストラップ1個600円、2個千円。他の3施設は開催日が違うので問い合わせが必要。

大阪から家族と訪れた西村珠里亜さん(9つ)はストラップ作りを体験し、「海ごみを使ってもの作りをするのはすごいと思った」とにっこり。講師を務めた同校1年の畠中雄斗さんと野中陽斗さんは「いい社会経験になっている。今回をきっかけに海洋プラスチックに目を向けてほしい」、羽根さんは「体験を通して環境問題をたくさんの人に知ってもらいたい」と話した。